ある日、TVを見ながらぼーっとしていると、妻から急に「ジャズのライブに行かない?」と聞かれて、つい「はい」と答えてしまいました。
どうやら、ライブハウスでジャズピアノのライブがあるらしい。普段、ジャズピアノはほとんど聞いたことがないのですが、なぜか行くことになってしまいました。
妻から何か言われた途端に「はい」以外の選択肢がなくなってしまうのが恐ろしい。
パブロフの犬状態だな。
というわけで、南青山のライブハウス「ボディアンドソウル」で、ジャズライブハウスデビューしてきました。
1.ライブハウス「BODY & SOUL」
恥ずかしながらこの年まで、ラグビー観戦以外で青山界隈に足を踏み入れたことがない私。当日は、表参道駅を出てからは完全なお上りさん状態で、グーグルマップを見ながら何とかお店にたどり着きました。
大通りから一本入った道路の、都会の喧噪とは若干離れた場所にあります。店はビルの地下にあって隣はお寺という立地。知る人ぞ知る、という雰囲気の店です。
NYのクラブのような看板が渋い。
僕も音楽は好きなのですが、正直言うとジャズのライブハウスというのは敷居が高くて、なかなか入りづらいと思っていました。
このときも、おそるおそる入口のドアを開けましたが、店員(オーナーかも?)が暖かく迎えてくれて、すこし安心。
案内された座席は、ドラムセットの真ん前。こんな近くで演奏を聴く(観る?)のは、初めてです。
ドラムの前の丸いテーブルが僕らの席です。
ジャズ好きが集まるだけあって、店内はオシャレで落ち着いた雰囲気があります。隣のテーブルでは、何人かの人が談笑していたり、カウンターではアルコールを飲んでいたりと、夜の大人の社交場という感じ。
田舎者の私は完全に雰囲気に飲まれてしまいました。
この店の売りの一つが料理だそうで、パスタ、サラダ、ハム等種類も豊富。食事も楽しめます。
それを知らなかった貧乏性の我々は、事前にカレーうどんを食べてしまったため、料理を味わうことは出来ませんでした。失敗!
2ライブの醍醐味
演奏は間に休憩を挟んで20時と21時半、各々1時間ずつの2部構成。一回店に入れば、両方とも聞くことが出来ます。
出演は「椎名豊グループ」。ピアノ・ウッドベース・ドラムのトリオ編成。
肝心の演奏ですが、、、、
素晴らしかったです!良かったです。
やはり、音楽は生で聞くのに限ります。目の前の生演奏は、CDとは全然違う!
1曲目の最初に、ウッドベースが「ボン」と鳴った瞬間、体にズンと来るような感覚がありました。CDでは聞いたことがないような迫力ある音。それだけで、テンションが上がってしまう。
目の前2メートルぐらいの至近距離でのドラミングは、本当に目にもとまらぬ早さだし、ピアノの音はCDより数倍メリハリがはっきり聞こえました。
何と言っても良かったのは、1部から2部とライブが進むにつれて、演奏の密度が上がってくるのが分かること。
目の前の演奏者が段々ノッテ来るのが伝わってく来ます。時間が経つにつれてエネルギーが上がって来るような感じ。
音のまとまり、リズムのうねり、のようなものが段々高まって行く。聴いている方も、それにつられるように体が動いていく。
これが、ライブハウスの醍醐味なのか、としみじみ思いました。
終わったのは23時近くで帰りは大変でしたが、初ライブハウスは大満足でした。
3.思い切って行ってみて良かった
最初は、妻に言われるまま行ってみたジャズのライブですが、行ってみて良かったです。
僕はどちらかというと、ロックが好きで。これまではコンサートホールのような、比較的大きな会場でライブを観ることが多かった
今回、ライブハウスに行ってみて、演奏者の息づかいが感じる事ができ、その臨場感は一層増す感じがしました。
アドリブ演奏するジャスは客とのやりとりというのもその魅力の一つだと思いますが、ライブハウスとは相性が良いのでしょう。
昔は都内にも多くあったロック系のライブハウスが少なくなる一方、ジャズのライブハウスがまだ数多く残っているのは、その証左かもしれません。
行く前は、何となく尻込みしていましたが、実際に体験してみないと本当の良さは分からないという事なんでしょう。何事もやってみるもんだなと思いました。
ライブハウスでのジャズ、お勧めです。