ゲリラ豪雨、台風、地震、洪水、竜巻。日本列島は、今年も多くの自然災害に襲われています。
自然災害が起きると、メディアから流される災害情報。
先日TVを見ていて、その意味を理解していない自分に気づきました。
例えば、恥ずかしい話ですが、下記の言葉をよく理解していませんでした。
・「強風」と「暴風」の違い
・「避難勧告」と「避難指示」の違い
・「警報」と「特別警報」の違い
いくら災害情報を見ても、その意味を知らないと実際の行動に結びつきませんよね。
普段の生活ではお目に掛かることがない災害情報ですが、その意味を正しく理解していないと、取り返しのつかない結果になります。
地球温暖化の影響なのか、年々増えている自然災害。
いざというときに備えて、災害情報についてまとめてみました。
・災害情報を活かしていないために、被害が拡大する例が多い
災害情報の意味を理解していないために、逃げ遅れた事例が発生しています。
7月の西日本豪雨(正式名:平成30年7月豪雨)で、甚大な被害が出た岡山県の真備町。死者の約8割が屋内で見つかったそうです。
自分だけは大丈夫……西日本豪雨、避難行動の遅れ背景に「正常性バイアス」 (2/3) - ITmedia NEWS
その原因のほとんどは「逃げ遅れたため」、とみられています。
逃げ遅れた原因はいろいろ考えられますが、僕が気になったのは
・災害情報を入手出来ない
・避難情報の意味が分からない
の2つ。(その他にも、自力で移動出来ない、正常化バイアス、といった要因もあるようですが、ここでは割愛)
出された情報を「入手し理解する」ことが、行動のための第一歩だと思いました。
・意外と知らない災害用語
気象庁が出す「警報」と、市町村が出す「避難に関する情報」、の意味を書いてみました。
(1)警報(発信元:気象庁。気象状況に応じて発令する)
①注意報:災害が起るおそれがある場合にその旨を注意して行う予報
②警報:重大な災害の起こるおそれのある旨を警告して行う予報。
③特別警報:予想される現象が特に異常であるため重大な災害の起こるおそれが著しく大きい場合に、その旨を示して行う警報。
*警報の詳細は、気象庁のホームページを参照ください。
(2)避難に関する情報(発信元:市町村。住民がとるべき避難行動を知らせる)
①避難準備・高齢者等避難開始
:避難勧告や避難指示(緊急)を発令することが予想される場合
②避難勧告:災害による被害が予想され、人的被害が発生する可能性が高まった場合
③避難指示(緊急)
:災害が発生するなど状況がさらに悪化し、人的被害の危険性が非常に高まった場合
よく聞くのが「「②避難勧告」と「③避難指示」の、どちらが危険なのか分からない」という話。
答えは明白です。「③避難指示」の方が危険度は高いのです!
「勧告」は勧めることなので、受け取る側の意思を尊重していますが、「指示」は命令の一種ですから、従うことを強制しています。「指示」のほうが強制力は強く、従って危険度が高いことになります。
今回の西日本豪雨では、「避難指示」が出ても、家にとどまっている人がいたそうですが、これはとても危険です。自分から「被害に遭います」と言っているようなもの。
「避難指示」が出たときには、すでに避難していなければなりません。
・災害情報の入手
災害情報はどのようなルートで出るのか。内閣府のHPに図が載っていました。
*詳細は内閣府のホームページを参照ください。
(避難勧告等の判断・伝達 : 防災情報のページ - 内閣府)
少しごちゃごちゃしているので、簡単にします。
①気象庁:警報を出す
②市町村:気象庁の警報に準じて住民へ避難情報を出す
③住民:市町村から出た避難情報に応じて避難を実施
警報が出る→避難情報出る→避難行動する、という順序ですね。
災害が近づいたら、「警報」と「避難情報」を入手する必要がありますが、具体的にどうやって情報を入手すればよいのか?
*入手方法
警報(注意報、警報、特別警報)
・TV・新聞・ラジオ等のマスメディア
・気象庁のホームページ(気象庁 | 気象警報・注意報)
避難情報(避難勧告等の情報)
・市町村のホームページ
・防災無線
警報はマスメディアで確認して、自分の住んでいる地域が対象になっていたら、市町村のホームページを見る、という手順になります。
・避難情報(避難勧告等)が出たら、どう行動する?
重要なのは、市町村から避難情報(避難勧告等)が出た時、どう行動すればよいかです。
避難情報の種類ごとに取るべき行動をまとめると、以下のようになります。
・避難準備・高齢者等避難開始:高齢者は避難をする。それ以外の人は避難準備をする
・避難勧告:全員が避難する
・避難指示:全員が避難を完了しておく
ここでのポイントは「避難勧告」が出たら、すぐ避難すること。
「「避難勧告」だからまだ大丈夫」「避難指示(緊急)が出るまでは、様子を見よう」という認識が多いようですが、それは間違い。
「避難勧告」が出たら、すぐに避難するべきです。
内閣府の図を見ても分かるように、「避難勧告」が出たときはすでに「非常に危険」な状況になっています。
危険度が高い「避難指示」が出てしまったらでは、もう遅い。すでに河川等の氾濫が発生していると思った方が良い。
そう考えると、「避難指示」が出る前に避難を完了させておくべきでしょう。
・まとめ
ますます、勢力が大きくなる自然災害。
気象庁や市町村は、かなり詳細な情報を出すようになってきています。
情報を受け取る側の住民が、重大性を理解していないために、被害が拡大している例が増えているようです。
私自身も今回このブログを書いて改めて「これまでは災害情報について無頓着だった」と反省しました。猛省しています。
自然災害が起きた時の「情報入手方法と行動」について、日頃から準備しておくべきだと切実に思いました。
(注)
このブログの内容はあくまでも筆者の私見です。正しい情報は内閣府・気象庁のホームページ等で確認頂くようお願いいたします。