脱走した平尾受刑者をどうしても憎めない

松山刑務所大井作業所から脱走していた平尾受刑者。とうとう広島県警に捕まり、22日間におよぶ逃亡生活が終わりを告げました。

向島の人々に普段の生活が戻ってきたのは喜ばしいことです。

  

瀬戸内海の小島を大混乱に陥らせた脱走犯。

正直言うとどうしてもこの人を憎めないんですよねえ。 

公開された写真をTVで見ると、田舎の純朴な兄ちゃんという感じが伝わってきます。盗難車には「すみません」というメモが残っていたそうで、平尾受刑者のすまなそうな顔が想像出来て、根っからの極悪人じゃないような気がするのです。

 

この人、何とかならなかったのかなあ、と思うんですよね。

 

それにしても22日もの間、どうやって逃亡生活を続けていたのか。まるでランボーのようなサバイバル力には驚きです。

整備された環境の中で暮らしている現代の日本人にはない、野性味や生命力の強さを感じます。僕が彼と同じ立場になったら、恐らく3日と持たずにギブアップです。

  

明らかになった彼の行動を足跡を見ると、まるでスパイ映画の主人公のよう。

現金・食料・洋服を調達。髪型・ひげを変えて変装。車・バイクの交通手段を確保。ネットカフェ入店に必要な保険証を調達。他人の携帯電話を一時的に使用。

別荘に忍び込んで、寝床を確保。TVで捜査情報を入手。

 

所持品も現金も「ゼロ」の状況から、捜査の情報を入手し、環境を整えて、普通の生活を送れるまでになってしまった。今の日本で、こんなことが出来ちゃうことが驚きです。

 

今回の脱走で刑期が延長されるため、出所時の彼の年齢は30代後半になるらしいです。これまで就業経験がほとんどないので、一から社会生活を送るにも厳しい年齢にさしかかってきます。

 

彼のこの特殊能力、どこか活かす道はないのでしょうかね。常人にはないこの能力を持て余すのは、あまりにももったいない気がします。

 

いっそのこと彼が刑務所にいるの間、諜報活動の教育をしたらどうですかね(笑)。公安とか、外務省の責任で。

日本が誇る公安のノウハウを徹底的に仕込んで、出所の暁には諜報機関で日本のために活躍してもらうのはどうでしょうか。

このまま出所させるより、世間・本人双方のメリットになると思うけど。