電気自動車(リーフ)試乗記:EV車の時代は近い!課題はバッテリー。

10月上旬の秋晴れの日。日産リーフの試乗モニターで軽井沢へドライブに行ってきました。

まだまだ一般的ではない電気自動車。「必ずしもエコでない」「遠距離ドライブに不向き」等々、懐疑的な意見もあります。

しかし、実際に乗ってみると、その乗り心地の良さは予想以上でした。ドライブの快適さは、明らかにガソリン車より上。
ここ10年、自家用車を保有していなかったのですが、これだけ快適なら購入しようかなという気持ちになりました。

電気自動車「リーフ」の1泊2日のドライブを報告します。

1.「リーフ」の試乗モニターへ申し込み

今回は、1泊2日で無料で「リーフ」に試乗できるモニター制度を利用。

申し込み:手続きは簡単

近くの日産販売店のホームページから申し込んだあと、販売店を訪問。
注意事項の説明を受けて、試乗日を決定して、JAFに加入(JAF未加入だったため)。

これで契約は終了。後は、当日来店すればokです。

売店の方から事前に受けた注意事項

・充電場所は事前に調べておく
「軽井沢へドライブする」と伝えたところ、途中の充電ステーションは調べておくようにとのアドバイスを受けました。
カタログ記載の燃費は400kmですが、実際の航行距離は200~300Km程度と見てほしいとのこと。軽井沢までは片道約200Kmなので、途中充電が必須です。
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調べると、関越自動車道の全てのサービスエリアに給電スタンドがあることが分かりました。
意外と充電場所は充実してます。休憩を兼ねて、どこかのサービスエリアで充電することにしました。

2.電気自動車(リーフ)のドライブで気づいたこと

運転開始して思ったのが、とても快適だと言うこと。
振動がほとんど無く、車内も同クラスのガソリン車とくらべると広く感じます。

いい車だなあと思いました。

とは言っても、当然ながら、良いところもあれば悪いところもあります。試乗して気づいたメリット・デメリットを書いてみます。

メリット①車内が静かで快適

エンジンがない電気自動車のメリットですが、車内はとても静か。上で書いたように振動が少ないことに加えて、当然ながらエンジン音もありません。
初代で不評だったバッテリー音、ロードノイズや風切り音など、運転で生じる様々な音も小さいように感じました。
車内で会話するときに大声を張り上げなくて良いし、音楽もはっきり聞こえるのは嬉しい限りです。

調べてみると、新型リーフではドアや窓にかなり遮音対策を施している様子。
「静粛」という電気自動車のメリットを引き出すための改善がなされているようです。

メリット②滑らかな加速

加速が滑らかで、早い。
ガソリン車のような振動がありません。滑らかに動き出す上に、加速性能も優れているように感じます。
アクセルを踏むと何事もなかったかのように、すーっと動き出します。外を見ないと、車が動いているのに気づかないかも。

初代リーフでは高速域での加速が難点だったそうですが、高速道路での加速にも問題はありませんでした。

メリット③ブレーキペダルを不要にする「eペダル」

これは、販売店の人から「ぜひ、試して欲しい」と言われていた機能。
日産の独自技術のようで、アクセルとブレーキの踏み間違いを防止してくれるという優れもの。
eペダル機能を「ON」にすると、アクセルから脚を離しただけでブレーキがかかります。

特に効果を発揮するのは、市街地での走行。発進・停止を繰り返すのに、いちいちペダルを踏替えなくてよいのは楽です。
はじめのうちは、停止線の前の方で停まってしまったりと、ミスも犯しますが、慣れたらとても便利です。

メリット④電費代が安い

将来はどうなるか分かりませんが、今の仕組みだと充電費用はガソリン代より格段に安くてすみます。
日産等の販売店や公共施設では無料で充電が可能。
サービスエリア等にある通常の充電スタンドは有料ですが、ざっくり30分で500円程度。(別途、初期登録費用が必要)
リーフのオーナーだったら、月額2000円で多くの急速充電器を使い放題の制度もあります。

デメリット①バッテリー性能(航続距離の短さと性能劣化の不安)

航続距離は日産のHPでは「400Km」となっていますが、エアコン使用等があると、実際は250~300Km超になるようです。
今回のドライブでは、50%を切るたびに充電したので正確な航続距離は不明ですが、軽井沢の街中だと100Km走っただけで50%に下がってしまいました。
高速ではそれほど減らないのですが、街中走行での充電量の減りの速さは気になるところ。

また、バッテリーにつきものの劣化問題も不安要素です。
初代リーフでは、3~4年経つとバッテリーの劣化によって航続距離が100Km前後にまで落ち込むようです。
今の新型リーフのバッテリーが、2~3年後にどの程度まで劣化するのか、様子を見たい。

デメリット②急速充電器の少なさ

実は、充電ステーションは意外に多い。
日産のHPによると、充電器は全国に29,520基あるそうです。ナビで検索すると、自動車販売店の他、高速道路のサービスエリア・ショッピングモール・コンビニなど、身近な場所にもあるようです。
ただ、問題は充電に時間が掛かること。普通の充電器だと満タンまで8~10時間もかかってしまう。
30分~40分で充電可能な急速充電器もあるが、7,420基と数がまだ少ない。
また、軽井沢で充電ステーションに行ってみたら、「もうスタンドは閉鎖した」「テスラ専用なのでリーフは充電できない」等と言われる始末。右往左往してしまいました。
地方では、まだ数が十分とは言えない状況です。
急速充電の場所が増えないと、ドライブ(特に遠距離)に不安が残ることは確か。

3.まとめ

なかなか普及しない電気自動車。
しかし、今回の新型リーフは車としての完成度は高い。EV車の良さが認知されたら、今後の普及に弾みがつくんじゃないでしょうか。

静かで滑らかな走行、広い車内。ドライブの快適さでは、ガソリン車より数段勝っている印象です。
エコに優しい、維持費が安い(オイル交換不要、電費代安い、税金免除)等、数多くのメリットもあります。

値段が高い、急速充電ステーションの少なさ、バッテリーの劣化等の問題はありますが、時間が経てば解決可能にも思えます。

ガソリン車のうるささや維持費の高さのために、一旦は手放したマイカー。
次、車を買うことがあれば、電気自動車を第一候補にすることは間違いありません。