スタジアム観戦記第5弾は、5/25(金)の埼玉県は所沢市にあるメットライフドームでのプロ野球「西武ライオンズ vs 日本ハムファイターズ」。
実は、この球場に来たのは数十年前振りのことですが、緑豊かで綺麗なボールパークに様変わりしていたのでびっくり。普通の野球場とは違うコンセプトで作られているようで、これからの新しいスタジアムの姿を見せてくれるようでもありました。
試合の方は8−5で日ハムが勝利しましたが、今回は様変わりしたメットライフドームの様子を書きたいと思います。
・駅から球場への導線が抜群
西武はメットライフドームをボールパーク化する構想を発表していますが、その一環なのか、西武球場前駅からメットライフドームまで一体化して、ちょっとした街のようになっています。
まず、改札口を出ると目の前にグッズショップや売店が軒を連ねています。ビールを飲んだり、試合で振り回すタオルを選んだり、試合前のひとときを思い思いに過ごすファンの姿が見られます。
ショップ通りの間を抜けると目の前がドームの入口ゲート。
ここからの導線が上手く出来ています。
チケット・荷物の検査を済ませて少し歩けば、そこがスコアボードの裏。
目の前には緑のグランドが広がっています。他の球場だと、グランドを目にするまで階段を何度も上り下りする必要があるけど、ここはすぐグランドを目にすることができます。
着いたときはちょうど打撃練習の最中で、乾いた打球音が聞こえてきます。
塀越しに広がるグランドを見た瞬間、ワクワクする気持ちを抑えきれませんでした。
・広めの座席
一塁側の内野指定席を前売りで購入。
前回の横浜スタジアムより、座席がゆったりしているのは嬉しかった。
隣に男性が座っていたのですが、肘や膝がぶつかることもほとんどなく、試合観戦に集中できました。
改めて、座席の重要性を認識。
・街なかのカフェのような売店
野球場の売店といえば、観客席裏のコンコースにずらっと並んでいる風景を想像しますが、メットライフドームにはコンコースがない。
どこにあるかというと、観客席の上部のやや奥まった所にあります。おそらくここは指定席の客しか入れないのだと思いますが、店の作りが洒落ていて、街中のお店のような清潔感とともに、海外のスポーツバーのような雰囲気もあります。
店内にはイートインコーナーがあり、試合中はそこで一杯やることも可能。
野球観戦だけでなく、球場に滞在する時間そのものを楽しんでもらおう、という狙いを感じます。
【まとめ】
メットライフドーム、西武の本気度が伝わってくるスタジアムで、なかなか良かったです。スポーツ観戦シリーズは、他の競技(ラグビー、バスケット)含めてこれが5試合めですが、今のところはナンバーワンのスタジアムです。
他の4つのスタジアムはもともと公営の施設を借用したり運営権だけを持っていたりで、球団が自らが設計・建築しているわけではない。
メットライフドームは西武が自ら設計・運営していることが、ひと味違うスタジアムにしている要因にもなっているようだ。
公営の施設だけに、どこも「スポーツをする」ための競技場にはなってるが、「スポーツを観る」側の視点があまり入っていないように感じる。一方、メットライフドームは「野球をする」ことに加えて「観客をどう楽しませるか」という視点が設計段階から入っており、それが球場自体の楽しさに繋がっているように思える。
例えば、、、
・周囲の環境に合わせた緑を基調とした色合いは、穏やかな気分にしてくれる。
・スタジアム自体が地面に沈み込んでいるため、他の球場のような観客席裏のコンコースがなく、球場のどこに居ても試合を見れる造りになっている。ビールを買いに行っていたら得点場面を見逃した、ということもない。
・入口から直にグランドに行ける。曲がりくねった階段を何回も上り下りする必要がなく、グランドを見た瞬間のワクワク感は他のスタジアムにはないもの。
試合を見に来るお客さんをどう楽しませるか、という視点をどこまで入れられるかが、プロの興行を行うスタジアムの重要な条件だと思うんですね。
情報によると、空調設備がないため真夏は蒸し暑いとか、雨天時には雨の吹き込みがあるとか、まだまだ問題はあるようですが、今回(5月25日)のナイター観戦では、天候に恵まれたこともあり、雰囲気、見やすさ、設備の清潔感・新しさ、便利な導線、どれも優れていました。
唯一の欠点は、場所が所沢なので千葉県の僕の家から少し遠いところ(笑)。
「球場」というチーム経営に取っては最大の資産を有している埼玉西武ライオンズ。
昔のように、またスター選手が次々と出始めており、一時低迷していた人気もこれからは上昇するのは間違いないでしょう。