現金ミニマリストの信三郎です。
キャッシュレスに関して、意外な調査結果を見つけました。
キャッシュレスに反対なのは30代、40代、だということ。
本当なの?
30代・40代より、50代の方がキャッシュレス賛成派が多いなんて事があるだろうか?
新しいテクノロジーに反対するのは年寄だと決まってなかったっけ?
30代・40代のキャッシュレスへの抵抗は本当か?
調べてみました。
1.キャッシュレスに反対しているのは高齢者だと言われていた
以前、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏の「電子マネー拒否」という記事が出たとき、78才という年齢を引き合いにして、ネットでは「老害」という言葉が飛び交った。
鳥越俊太郎氏が電子マネーを批判しネットで失笑 「都知事にならなくてよかった」の声|ニフティニュース
このニュースを見たときは、高齢者だからキャッシュレスに反対するんだろうなあ、と僕も思いました。
これに限らず、高齢者ご新しいテクノロジーに拒否感を示すのはよく聞く話。
しかし、会社員時代の事を思い出すと、疑問も湧いてきます。
昼休みのコンビニで若いOLが毎日のように現金払いしているのを、後ろでイライラしながら見ていたこと。
TVでは、20代のキャスターやタレントが「支払いは現金がいい」とも言っていたこと。
意外と若い世代もキャッシュレスに反対しているんじゃないだろうか?
2.複数の調査結果を見てみる
そういうときに、上記の「キャッシュレスに反対しているのは30,40代」という調査結果を知ったのです。
他の調査結果も見ていると、意外な結果ばかりでした。
・現金派が多いのは20代女性(マクロヒル)
キャッシュレス決済に関する調査。「現金派」多いのは20代ということが明らかに(マクロミル調べ)|株式会社マクロミルのプレスリリース
・現金派は20代が多い(NIRA総研)
http://www.nira.or.jp/pdf/cashless.pdf
・年令による現金派の差はあまりない(楽天インサイト)
リサーチデータ(2018年)キャッシュレス決済に関する調査|楽天インサイト
調査機関によって結論は若干異なりますが、各調査に共通しているのは
・高齢者がキャッシュレスに抵抗しているとは限らない
・現金派は若年層に多い
ということ。
どの調査を見ても、「高齢者のほうがキャッシュレスに抵抗」しているという事実は出てきません。
細かく見ると、NIRA総研の調査では、収入によって「現金派」と「キャッシュレス派」に分かれる。という結果になってます。
若年層に現金派が多いのはまだ収入が少ないためで、高齢者がキャッシュレスに前向きなのは収入が高いから。
どうやら、年齢よりも収入の多寡が「キャッシュレス推進or反対」に影響しているようです。
少なくとも、巷で言われているような「キャッシュレスに反対しているのは高齢者」説は間違いのようです。
3.先入観で判断すると間違うこともある
誤った先入観で、間違った結論を導くことはよくあること。
今回も「新しいテクノロジーに弱い高齢者」という先入観に、鳥越氏のニュースが加わって「高齢者の多くはキャッシュレスに反対している」と思いました。
たった一件の事例で、「キャッシュレスが広まらない原因の一つが、高齢者が使わないから」と、判断していたのです。
しかし、調べてみると必ずしもそうでないことがわかった。
当たり前ですが、人それぞれ。
若者でもテクノロジーが苦手な人はいるし、高齢者でも新技術に難なく適応する人もいる。
先入観のために、その当たり前のことに気づかず、間違った考えを持っていました。
先入観で安易に判断したときの危険性を、改めて実感しました。