数年前から話題になっている「アドラー心理学」。遅ればせながら、やっと読んでみました。
頑張っているけど結果が出ない、今の状況から抜け出したいけど一歩が踏み出せない。
そんな悩みを抱えている人は多いと思います。
僕もそうです。
1年以上前に会社を辞めてから、いろんなことに手を出してますが、なかなかうまく行きません。
・ブログがなかなかけ書けない。
・取引先とのプロジェクトが進まない。
収入が「0」の生活が続いています。
このまま収入がないとどうなるのか?
不安が募り、目の前のことに集中できないこともしばしばありました。
そういったときにこの本を読んで、自分が無意識に抱えているコンプレックスや誤った思考について考えるようになりました。
当たり前ですが、どんなに頑張っても、考え方そのものが間違っていたら効果は出ません。
いつの間にか、自分に間違った考え方や誤った癖が染み込んでいることに気付かされました。
この本を読んで、気づいたことを書いていきます。
1.人は過去の経験に左右されて今があるのではない。
アドラー心理学では「トラウマ」を明確に否定します。
・「これまでの人生に何があったとしても、今後の人生をどう生きるかについて何の影響もない」
・自分の人生を決めるのは、「いま、ここ」に生きるあなたなのだ、と。
僕もそうですが、人間はともすれば過去の経験によって今の人生があり、今後も同じことが続くと思いがちです。
つい、過去に妥協したことや失敗したことが頭をよぎり、また同じことを繰り返すのじゃないかと、心配ばかりしてました。
そして、うまくいかないと「やっぱり」と、諦めている自分がいます。
アドラー心理学では、「人は過去の原因に突き動かされるのではなく、自らの定めた目的に向かって動いていく」とします。
・いかなる経験も、それ自体では成功の原因でも失敗の原因でもない。
・経験によって決定されるのではなく、経験に与える意味によって自らを決定するのである
これまでの人生に何があったとしても、今後の人生にはなんの影響もない。
過去の経験をどう解釈するかによって、今の自分がある。
自分のコンプレックスの根源を言い当てられたような気持ちになりました。
2.他者の期待など満たす必要はない
・われわれは「他者の期待を満たすために生きているのではない」
・他者からの承認を求め、他者からの評価ばかりを気にしていると、最終的には他者の人生を生きることになる
この言葉は、身にしみます。
社会で生きてお金を稼ぐとなると、どうしても他人に認められなければならない。しかし、それが行き過ぎると他人の評価ばかりが気になり、自分を見失ってしまう。
今の、僕の状態を的確に言い得ている言葉です。
・あなたにできるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」
・その選択について他者がどのような評価を下すのか。これは他者の課題であって、あなたにはどうにも出来ない話です。
自分で考え抜いて、最善の道を選び取ることの重要性を再認識させられます。
3.人生とは連続する刹那
アドラー心理学を一言で言うと「今を真剣に生きろ」ということ。この刹那、瞬間瞬間に集中して生きればいい、と言っています。
・人生とは、今この瞬間をくるくるとダンスするように生きる、連続する刹那なのです。
・ダンスを踊っている「いま、ここ」が充実していれば、それでいいのです。
何という思い切りの良さ。
過去にも、未来にも焦点を合わせず、今この瞬間だけに集中する。
不安になって、つい将来の心配にばかり気を取られる自分が、実はいかに真剣に生きていなかったのかを突きつけられました。
・過去にどんな事があったかなど、あなたの「いま、ここ」には何の関係もないし、未来がどうであるかなど「いま、ここ」で考える問題ではない
言われてみれば、人間ができることは「今、この瞬間」に全力を注ぐことだけ。
余計なことを考えることが、かえって人生を複雑にしていたことに気づきます。
4.まとめ
- - いかなる経験も、それ自体では成功の原因でも失敗の原因でもない。
- 他者の期待など満たす必要はない
- 人生とは、今この瞬間をくるくるとダンスするように生きる、連続する刹那
歳を重ね、社会経験が長くなると、つい見失いがちな「本当の自分」。
この本は、普段は忘れていた大切なことを思い出させてくれます。
社会で悩むすべての人に読んでほしい一冊です。