【おすすめ本】革命のファンファーレ:自分の人生を決める「決定権」を持っているか

今やタレントという枠を飛び越えて、若者のカリスマ的存在になっている著者の西野氏。
NYで個展を開き、新しい絵本の作り方を提示し、ホリエモンとの共著がベストセラーになるなど、その活躍はとどまるところを知らない。

なぜそんなに新しい事を次々と仕掛けていけるのか?

その秘密の一端を披露してくれている本です。

今、時代の変化は高速で、そのスピードはますます上がっていく

「はじめに」で、西野氏は今の時代をと超高速回転の時代だと定義する。

農業革命より、産業医革命よりも、大きな革命が、よりによって僕らの時代を直撃した。情報革命だ。
インターネットにより、距離や時間の壁がなくなった。
当然、距離や距離に結びついていたいくつかの仕事もなくなる。(中略)
ものの売り方が変わり、働き方が変わり、お金の形が変わり、常識が変わり、道徳が変わっていく。超高速回転で。

自動改札機の登場で改札から駅員の姿が消えたように、これからも様々な職業が生まれ、消えていく。
これまでの経験が一瞬にして無になってしまう時代。

そのため

すきなことを仕事化するしか道が残されていない

こういう時代を生き抜いていくために、何をするのか?
西野氏は、熱く語っていきます。

1.お金を稼ぐな。「信用」を稼げ

こういう時代に一番重要なものは何か?

本書では「信用を獲得せよ」と言っています。

金がなくても、クラウドファンディングで資金調達は出来る。
その人に「信用」さえあれば。

「信用」さえあれば、お金を集め、仕事を回し、ビジネスを作れる時代になった。

2.インターネットによる変化を理解せよ

2つめは、インターネットによる変化を理解すること。

インターネットが何を生んで、何を破壊したのか?

街の本屋さんとアマゾンを並べて説明すると分かりやすい。
結論から言うと、本屋さんとアマゾンの違いは「物理的制約があるか、否か」

インターネットが破壊したもの。それは「物理的制約」。

「紙の本」だと倉庫・本屋といった物理的格納場所が必要だけど、電子書籍は単なるデータ。
データに物理的倉庫はいらない。

全てのものがデータに置き換わるインターネットでは、物理的制約がほとんどなくなってしまった。

そして、何を産み出したか?

インターネットの物理的制約の破壊は、ありとあらゆるものを無料化した

インターネットによって全てが「データ化」されたため物量の壁がなくなった。

元のデータさえあれば、1個でも1万個でもコストは変わらない。

そうなると、無料サンプルを10万個ばらまいても、1000人に一人が買ってくれたら成り立つ時代になった。

最初に、無料サンプルで中身を知ってもらってから、売ることが可能になった。
売り方が劇的にかわってくるのだ。

3.実力が可視化される

これまで消費者は、事前に商品・サービスの内容を知ることは難しかった。
そのため、ブランドを盲目的に信用するしかなかった。

しかし、これからは事前に無料体験することで、商品・サービスの中身が分かってしまう。

そうなると実力が白日のもとにさらされてくる。
努力するものが勝ち、実力がないものが淘汰されていく。

無料化は制作者の実力を明らかにする時代の到来でもある。

見方を変えれば、より健全な社会になっていくとも言える。

4.決定権を持つ覚悟があるか

超高速回転する時代は、チャンスの時代。

実力が可視化され、信用を積み重ねるものが、勝ち上がっていく。

そして、インターネットによって誰でもその機会をつかめるようになった。

最後に、著者はその覚悟を持てと読者に迫る。

決定権は偉い人(出世をした人)だけが持つ特権だと思われているが、違う。
「決定権」は覚悟だ

そして決定権は今この瞬間に持つことができる。
あとはキミの覚悟次第だ

やらないことを周囲のせいにしている限りは、いつまで経っても行動起こせない。

自分の人生に決定権を持つものが、主体的に生きていける。
著者の熱い情熱が伝わってくる本です。